簡単!自分でロゴを商標登録する方法と費用

投稿日:2016.5.15 最終更新日:2026.3.18
ブランディングデザイン専門家 春山瑞恵

大切なブランド名やロゴを守るために、商標登録はとても重要な手続きです。しかし「手続きが複雑そう」「弁理士に依頼すると費用が高い」と感じて、なかなか踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

実は、商標登録の手続きは弁理士に頼まずに自分で行うことができます。必要な書類や手順さえ理解してしまえば、特別な資格がなくても手続きは可能です。自分で手続きをした場合にかかる費用は、1区分あたり合計約48,000円〜(出願料・電子化手数料・登録料の合計)が目安です。弁理士に依頼した場合と比べて大幅にコストを抑えることができます。ただし、出願してから登録が完了して商標証明書を受け取るまでには、6ヶ月〜11ヶ月ほどの期間がかかります。早めに手続きを始めることが、ブランドを守る近道です。

この記事では、商標の事前調査から出願・登録完了までの全手順と、各ステップでかかる費用を詳しく解説します。はじめて商標登録に挑戦する方でも迷わず手続きが進められるよう、順を追って説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

登録したい類似する商標がないか調べる

特許庁の公式サイト「特許情報プラットフォーム J-PlatPat」で登録している商標を検索することができます。まずは、出願する同一又は類似する商標の登録がないかを調べましょう。

調べる方法は、トップページに「簡易検索」があります。キーワードなど入力するとその関連する図形などが全て表示されます。図形から詳しく調べる場合は、「図形等分類表」から類似類コードまたは、キーワードで検索します。同一又は類似する商標があると登録になりません。

《出願しても登録にならない商標》
・自己と他人の商品・役務(サービス)とを区別することができないもの
・公共の機関の標章と紛らわしい等公益性に反するもの
・他人の登録商標や周知・著名商標等と紛らわしいもの
引用元:経済産業省 特許庁「出願しても登録にならない商標」

合わせて読みたい関連記事:商標登録を確認する便利なサイトその使い方

登録する商標を決める

商標登録には、大きく分けて「文字」と「図形」があります。
図形の場合は、図形のみ、文字のみ、またはそれらの組み合わせ、立体、で登録します。

文字を商標登録したい場合は、2通りあります。「標準文字で登録」と「特定のロゴで登録」する場合です。標準文字とは、特許庁があらかじめ指定した公表の書体からなる文字です。

※ 標準文字として認められるための条件について
知的財産相談・支援ポータルサイト 「出願書類 > 商標」

色は、白黒またはカラーで登録することができます。カラーは基本となる色で登録すると良いでしょう。商標の一部だけ別の色で使用する場合などは、違う印象になるのでそれぞれ商標出願をすることもできます。

商標登録の出願書作成と出願料の費用

電子出願(インターネット出願)する方法もありますが、ここでは書面(紙)での願書を特許庁に郵送する方法をとります。出願書類の様式と事例は、下記の特許庁館内ホームページ「産業財産権相談サイト」でダウンロードできます。電子出願については、「特許庁 電子出願ソフトサポートサイト」をご覧ください。

各種申請書類一覧(紙手続の様式)
「商標登録願」の記入例について
区分(第○○類)について

《クリックで画像拡大》

出典:特許庁 知的財産相談・支援ポータルサイト 「商標登録願」の記入例について

特許印紙を願書の左上に貼ります。特許印紙は、収入印紙ではないのでご注意ください。特許印紙は、市内郵便局の本局にあります。本局以外の郵便局では取り扱っていません。事前に電話で確認すると良いと思います。

出願料の特許印紙は、12,000円(1区分の場合)
区分数が増えますと費用も増えます。
※ 割印はしないでください。

例えば、申請する区分数が2つの場合
3,400円+(区分数×8,600円)=20,600円となります。

特許庁 かんたん商標出願講座(動画)

・「手続料金計算システム」 国内出願に関する料金
https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/jidou-keisan/kokunai.html

商標登録願書を郵送する

特許庁の下記の住所に「簡易書留」 または「書留」 郵便で郵送します。郵便局で受け付けた日が商標登録出願の日になります。(電子出願する方法や特許庁に直接持って行く方法もあります。)希望する送付先があれば転出届けも一緒に提出しておきましょう。

〒100-8915
東京都千代田区霞が関三丁目4番3号
特許庁長官 宛

書類はなるべく折り畳まないようにし、角2の封筒で郵送します。
※誤配防止のため、封筒には 「出願関係書類在中」と表示しましょう。

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出典:特許庁 知的財産相談・支援ポータルサイト

ゆうパック(一般小包)・ゆうメール・ゆうパケットなどの小包は、郵便物に該当しないのでご注意ください。

(注)平成19年10月1日から改正郵便法の施行により、「小包」(ゆうパック(一般小包)・ゆうメール・ゆうパケット等)が郵便物に該当しなくなったことに伴い、特許庁宛に「小包」により提出した場合は、特許庁に到達した日が書類等の提出日(特許法第19条(実用新案法、意匠法、商標法及び特例法において準用))となりますのでご注意願います。
特許庁 知的財産相談・支援ポータルサイトより引用

商標登録出願番号の通知と電子化手数料の費用

商標登録願書を郵送後1ヶ月ほどで「出願(申請)識別通知」と「識別番号通知」が送られてきます。大切に保管しておきましょう。電子化料金納付用紙も送られてきますので納付します。(令和4年4月1日より電子化手数料は改定されました。)

改定後の電子化手数料は、2,400円+(1枚×800円)=3,200円となります。

1件につき2,400円に書面1枚につき800円を加えた額です。

<改定前金額> 電子化手数料 1,200円+(1枚×700円)=1,900円

電子化料金については、特許庁では手続の効率的な処理を促進するためすべての手続を電子化することを進めているので手続を書面(紙)で提出された場合は、電子化するための手数料(電子化手数料)の納付が義務づけられています。

登録査定の通知

4〜5ヶ月ほどで「登録査定」の通知が送られてきます 。これで問題なく登録OK!ということになります。

《クリックで画像拡大》

登録査定サンプル

商標登録料納付書の作成と登録料の費用

「登録査定」の送達があった30日以内に商標登録料納付書を作成して登録料の特許印紙を貼って送付します。商標登録料納付書の様式見本は「登録査定」と同封されていますので参考に作成します。登録料の納付が30日を経過してしまうと取り消されてしまうので早めに送りましょう。(令和4年4月1日より商標登録料は改定されました。)

改定後の登録料は、

一括納付の場合、 32,900円(1区分・10年)
分割納付の場合、 17,200円(1区分・5年 前期・後期支払分)
(一括納付にすると、1,500円お得です。)

<改定前金額>
一括納付の場合、 28,200円(1区分・10年)
分割納付の場合、 16,400円(1区分・5年)

・「手続料金計算システム」 国内出願に関する料金
https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/jidou-keisan/kokunai.html

合わせて読みたい関連記事:自分で商標登録料を分割で納付する方法と費用

登録料の納付書を郵送する

この場合も「簡易書留」 または「書留」 郵便で郵送します。

分からないことがあれば特許庁に電話すると丁寧に対応してくれます。チェックもしてもらえるので自信がないときは提出前に出願書や納付書を確認してもらうといいでしょう。
特許庁の窓口電話番号:03-3581-1101

商標証明書の通知

登録料の納付後に商標証明書が送られてきます。大切に保管しましょう。

《クリックで画像拡大》

商標証明書サンプル

重要点:後期分の分割納付と存続期間更新登録の手続に関しては、特許庁から納付等についての通知は送付されないので、納付期限等は自身で忘れずに管理しましょう。

商標登録にかかる費用の合計まとめ

自分で商標登録をする場合、手続きの各段階で費用が発生するため、「結局いくらかかるの?」と疑問に思う方も多いと思います。ここでは、これまでの手順で説明した費用をまとめてご紹介します。

書面(紙)で出願した場合の費用は、大きく3つに分かれます。①出願時に支払う出願料、②書面を電子化するための電子化手数料、③登録が確定した後に支払う登録料です。

書面出願の場合(1区分)

費用の種類 金額
出願料(特許印紙) 12,000円
電子化手数料 3,200円
登録料・一括納付(10年分) 32,900円
合計 48,100円

登録料を分割納付(5年ごと)にする場合は、前期・後期それぞれ17,200円(合計34,400円)となり、一括納付より1,500円割高になります。費用を抑えたい場合は一括納付がおすすめです。

区分数別の費用目安(書面出願・一括納付の場合)

区分数 出願料 電子化手数料 登録料 合計
1区分 12,000円 3,200円 32,900円 48,100円
2区分 20,600円 3,200円 65,800円 89,600円
3区分 29,200円 3,200円 98,700円 131,100円

区分数が増えるほど出願料・登録料ともに費用が増えますので、本当に必要な区分に絞って出願することがコスト削減のポイントです。

電子出願(インターネット出願)を利用すると電子化手数料が不要

書面で提出すると義務付けられている電子化手数料(3,200円〜)は、特許庁の電子出願ソフトを使ってインターネット経由で出願すれば不要になります。1区分の場合、電子出願なら合計44,900円で登録が完了します。電子出願ソフトの初期設定に少し手間がかかりますが、費用を抑えたい方には電子出願もぜひ検討してみてください。

なお、ここでご紹介した金額はすべて自分で手続きをした場合の費用です。弁理士に依頼した場合は、これらの費用に加えて別途弁理士費用(一般的に10万円〜)が発生します。自分で手続きをすることで大幅なコスト削減が可能ですので、この記事を参考にぜひチャレンジしてみてください。

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